3週間ぶりのライドは、サイクリストの聖地「ヤビツ峠」!
鈍った身体は山を求めていた。筋肉に負荷をかけたい。頭が空っぽになるくらいの苦しさが欲しい。
「自転車で山登るとか頭おかしいのでは」と思っていた時代が私にもあった。
実際登り始めてみて思ったが、やはり自転車で山登るのは頭がおかしい。
というか頭がどんどんおかしくなる。
動力付きの乗り物で楽に登れる手段はいくらでもあるといのに、あえて人力で登ろうとする上に「山はコスパいい」などと言い始めることになる。
山はコスパいいな🤗✨✨✨✨
「オギノパン」のチーズバーガーが絶品
まずは、峠に向かう途中にある有名店「オギノパン」に向かう。
開店直後にも関わらず、ローディーだらけ。一般人もTV取材も入っているし、噂どおりの人気っぷりだ。
あ"〜 pic.twitter.com/6ApmPXKdOl
— か (@rebours) 2017年4月2日
ここの名物は揚げパンだが、胃の調子がイマイチなので、今日はやめておくことにした。油ものは走行後がいい。
代わりにカロリーがあり、タンパク質もとれるチーズバーガーをチョイス。一口だけ、とかじってみたところ…。
「!!!!うめえええええ!!!」
見た目は普通のパン屋にあるハンバーガーなのに、パンもお肉もジューシー。肉は柔らかく旨味がぎゅっと凝縮されているし、ソースは甘め。
例えるなら、学校給食で出た「好きだった思い出のパンの味」だ。一口だけのつもりが全部食べてしまった。
丹沢あんぱんは、頂上のおやつにするために購入してポケットにIN。
どのパンも美味しそうだ…。
次は表ヤビツから登って帰りにここでランチできるようにしよう。
外のテラス席も学校給食っぽい。
いざ裏ヤビツ…といきたいところだが
「ヤビツ峠」の看板が見えてきたぞー…とテンションを上げたいところだが、ここから峠までが意外と遠い。
いくつかトンネルを越え、山々しい坂を登り、登り、登り…。としているうちにどんどん気温が下がっていき、本格的な山の景色へ。
ヤビツ峠に行くまで普通に400Mアップのヒルクライム。
裏ヤビツ到着、頂上を目指す
溶けかけの雪の塊が見え、雪の塊が増えていき、雪景色になり、ようやく裏ヤビツ峠に。
ギアをインナーローにセットして登り始める。
「4月なのに雪だねぇ…。きれいだねえ。……写真とっていい?」
「今日は足つきなしが目標なので、ダメです。どうしても撮りたいなら、一回頂上まで登って、また下りてきて撮ればいいですよ」
山を登りたい気分ではあったが、なぜ2回も同じ峠をチャリで登らないといけないのか。ローディーは頭がおかしい。
写真撮影は許可がおりなかったので、道のりの写真はない。
ひたすらインナーローでみちみちと登り続ける。
きつい坂ではないが、裏ヤビツは表ヤビツよりも距離が長いらしく、集中力と脚のスタミナの我慢大会が始まる。
30分くらいたったあたり(精神的にややきつくなる時間)で事は起きた。
「あと少しですよーがんばってー」
「……それ、嘘やろ?」
「なんで分かったんだ」
やはりローディーは嘘つきだ…。
「大丈夫」「余裕」「いける」という嘘リストの中に「あと少し」というワードが追加された。
この言葉を信じると「あと少しか、がんばろう!」という気にはなるが、それも一時的。
いつまで経ってもゴールが見えず、その後の絶望も激しい「拷問の励まし」なのだ。
後で分かったが、この嘘の地点は頂上までまだ半分くらいの地点だった。
なにが少しや。
「最近、ファーゴっていうドラマ見ててさ。」
「うん」
「そのドラマの主人公が普通のやつなんだけど、すごいズルいやつでさー。めちゃくちゃズル賢いやつなのよ。嘘もすごいつくし」
「その話と僕と、もしかしてなんか関係あります?」
「ん〜ちょっと分かりにくかったかな?」
後半、きつめの坂を登りきって頂上到達!
気温2度。普通に寒い。
山頂であんぱんを食べる。うめぇ。
表から登ってきたおじいさまが「写真撮ってあげるよ!」と言ってくれたので、めずらしくバイクと正面からの記念撮影。
おじいさまのバイク、めちゃ高価そうやったな…。
裏ヤビツは、めちゃくちゃきつい、という訳でもなく、ほどよい斜度の坂とゆるやかな坂が織り混ざる「めっちゃちょうどいい峠」だっだ。
聖地と言われる理由も超納得。
ヒルクライムの練習に最適だ。
「きまぐれ喫茶」がマジで気まぐれ
あまりにもお腹が減っていたので、登り途中にあった「きまぐれ喫茶」まで下りなおしてお昼ご飯を食べることにした。
同じ峠を登りなおすのは嫌だが、山頂が寒すぎでとにかく暖かい飯が食べたかった。
飯と暖のために下り始めたが、裏ヤビツのダウンヒルがくっそ寒い。手足が千切れて無くなりそうな上に、雪解け水で路面も濡れてて危ない。
そして、凍えながら到着した「きまぐれ喫茶」は、電気はついていたものの営業はしていないというきまぐれっぷり。
暖かい飯にはありつけず、空腹のまま再び裏ヤビツ山頂まで登ることになったよ🤗✨✨✨✨
みちみちとインナーロー(遅い)で登っていると、後ろから若そうな男性2人組が楽しそうに上がってくる声が聞こえた。
男性A「やっべぇwwwきっつwこれ歩いて登った方がはえーわwww」
わい「…」
前にいる私に気づいたのか、急に無言に。
男性2人「…」
そして追い抜かれる私。
男性2人「……」
わい「……………」
は、8kmは出てたから歩くのよりは速いよ…。
裏ヤビツのダウンヒルが寒すぎて、表ヤビツを登りなおす気になれなかったので、本日のライドはここで終了。
そういえば、初めて足付きなしで峠を登れた。
次は表ヤビツだなー。