「かんぱーい」
んー、夏のビールんまーい!
とあるきっかけで自転車メディアFRAMEさんのビアガーデンに参加した時に、その誘いはきた。
「明日、筑波8耐(筑波8時間耐久レースの略称)で1名欠員が出たんだけど、くる?」
どうも、8時間をチームメンバーで交代しながらひたすら走るレースがあるらしい。
有休消化中で心身ともに余裕のありまくる状態の今、断る理由がなかった。あと単純にサーキット場を走ってみたかった。
そんなわけで、エンデューロの経験も準備もない状態で筑波8耐に出ることが決まった。
車の輪行、天国すぎる
自転車を車に積んで、いざつくばへ。
乗車した5名のうち、つくば8耐の経験者はAさん1人。
Aさん「つくば8耐は似たスピードの人の尻にくっついて走る人がいっぱいいるよ」
え、マジでwwwそんなことするのwww
…なんて思っていた時代が私にもありました。
このあと、死ぬほど他人の尻を追っかけ回すことになるとは、この時は思ってもみなかった。
朝8時につくばサーキット場に到着し、各自自転車を組み上げていく。
みんなの自転車かっこいい。
テントの場所を陣取って設営。
すでに30℃超えでめちゃくちゃ暑いww
それはそうと自転車、かっこいい。
人の自転車は美しいなぁ(自分のを撮れ)。
ディープリムのホイール強そう。 GIANTも美しいねぇ。
今はもう手に入らない編集長のLOOK車白!!!美しいー!
それにしても暑い。時間がたつにつれてどんどん暑くなる。
開始前だが、耐えられずに頭から水をかぶる。
Sさん「これは、先が思いやられるぞ…」
出走前からバテ気味の私、無駄にメンバーを不安にさせる。
続々と他のチームが集まってきた。
コース試走〜TT
開始前に試走できるらしい、ということで、サーキット場を試走。
つくばサーキットはスタート直後に3〜4%の登りがあるが、あとは比較的平坦が続くコース。
公道でも山でもない、周りを気にせず自転車でどれだけ速く走ってもいい道を走るという体験は初めてだ。
走り始めてすぐに思い切ってペダルを踏み込んでみる。
サーっと勢いよく目の前の景色が流れて、脳から快楽物質が一気にドバーっと出る。
超ーーー気持ちいい!
スピードに乗ると、リアタイアから
「コォーーーーーッ」
という音が出始めた。
おお、これが神が言ってたカーボンホイールの風を切る音!!!
ぶっちゃけこれまで速く走ったことがなかったので、この音を聞いたことがなかった。
そうこうしているうちに、タイムトライアルが始まった。
我々はキャンプから見学。
8時間耐久レーススタート
暑さで溶けている間に、レーススタート。
ひとまず一人30分で交代しよう、ということになり「ゆっくり走るなら内側を行くんだよ」と教えてもらう。
我々は天下の強豪Yahoo!さんと同じレーンやで。
レーンで待機中、チームのメンバーの様子をうかがう。
どうもラスト1周になると、人差し指を立てて合図をするっぽい。
交代する時は、サポートの人が計測器バンドを取り外して次の人につける。
「わー次だ〜」とドキドキして待っていると、走り終えたNさんがアドバイスをくれた。
集団トレインに乗れ!
とにかく風の抵抗がきついから、集団に乗ると抵抗が減って楽だというのだ。
おお、よく漫画でみるやつ…!
そもそも私はこれまで2人くらいでしか走ったことがない。
それで集団に紛れるのはさすがに危ないので、トレインの一番後ろについてみることにしたが…。
うん、無理だった!
トレインは自分と近い速さで走っている集団でないと無理だ!心臓が爆発して死んでしまう!
このあと、いろんなトレインに乗ろうとしてみたが、これがめちゃくちゃ難しい。
少し離されるともうついていけないし、そもそもトレインに乗る時に結構踏んでがんばらないと乗れない。
3回ほど試したところで疲れと暑さで気分が悪くなってきたので諦めた。このままでは1回の走行でリタイアしてしまう。
↓1回目走り終えたときのツイート。
走った。生命体として何かが終わりそう。
— 中川苦行 (@yura3x3x3) 2017年7月8日
結局4周20分しか走れず。
それでも大きな峠1つを越えたかのような疲労感。というか何か死が近づいたんじゃないかってくらいのやばさを感じる。
運営のすいかサービスで少し生き返る。
メンバーからは「戸惑いが見られる走りでしたね (•̀ᴗ•́)و ̑̑」と励ましの言葉をいただく。
午後になり、路面温度60℃というアナウンスが流れた。
60℃?サハラ砂漠かな?
で、60℃。レーンに立っているだけで、じりじりと干物に近づいていく感じがする。
普通に立っているだけで心拍が130を越えてきたので、体温を下げるためにざぶざぶと水道の水をかぶる。
首も背中も水にひたし、腕も足もインナーにびっしょり水がしみ込むまで水を浴びる。
そのあと、自分に似た速さの人の尻をひたすら追っかけまくって、体力を節約しながら走った。
遅いわ体力もないわの私、ロードバイクに乗っているにも関わらず、クロスバイクのお兄さんの尻をひたすら追い回す。
途中、取材のために2人ほど人が抜けたが、リーダーの鉄人Aさんが鬼走りを見せ、時間をかなり稼いでくれた。
3〜4回自分のターンを走ったところで、ようやくラスト30分に突入。
ここからはもう走者の交代はできない。
そして、いよいよ表彰台をめぐるゴールスプリント!
ゴールスプリント! pic.twitter.com/1bVa8I4yxJ
— 中川苦行 (@yura3x3x3) 2017年7月8日
続いてウィニングラン。
つくば耐久8時間レースにでてきました。ウィニングランに感動したー。#roadbike #つくば8耐
あ〜ここにいるみんなが8時間走り抜いたんだなー、苦しかったけど早かったなぁなんて思うと、ちょっと寂しいような、どこか嬉しいような、なんだかフワフワとした不思議な感覚になる。
エンデューロも集団走行も奥が深いなあ。そして世の中にはこんなに平坦を速く走る練習をしている人たちがいるんだな。
自転車の世界はまだまだ知らないことだらけで、相変わらず面白い。
こんなにいい体験をさせてくれたFRAMEさん、ありがとうございました〜!
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